会社の吸収合併

私が経理の仕事をはじめた会社は大手スーパーの子会社。
その親会社が経営不振によりグループ企業を次々に売却していき私のいた会社も売却されることになります。
最初は、ベンチャーキャピタル(投資会社)が買取、その後同業企業に買収されます。

経理の現場としては、やり方を合わせる必要がありました。
合わせるといっても吸収合併された私のいた会社が従う形となります。

この合併した会社は、1年前にJASDAQに上場していました。
自分達で上場させたという強い思いもあり、また、こちらは経営不振に陥った会社の子会社で会社としても赤字経営でした。
ドンプリ勘定の経理をしていた会社だからダメだという認識が強くあったようです。

経理のやり方が変わってしまう

それでも最初は、それぞれのやり方でやったものを合算するような形で月次決算をしました。
そこから、「このやり方はダメだから〇〇してくれ。」と言われて変えていきました。
経理として一番の違いは会計ソフトが変わってしまうことです。
こればかりは、別々というわけにはいかないのですぐに切り替えることになりました。

以前使っていたのは、グループ会社で作られた独自のシステムで合併後は勘定奉行を使っていました。
それまでは、業務効率化でExcelのデータを加工してシステムに取り込んでいましたので同じようなことができないかを模索していました。
この会社では、勘定奉行に直接入力をしていましたので自分で調べてやる必要があったんです。
データ量が多いので手入力では大変ですし間違えやすいのでなんとかデータ取り込みをしたいと思いました。

失敗しても対策を立てる

月次確定までにデータ取り込みの方法がわかり間に合わせることができました。
しかし、税区分(消費税の課税、非課税等)が上手く対応できずにかなり間違って入力されていました。
そこでまた調べ直して税区分も間違うことなく取り込め仕組みを作りました。

ですが、一方的に「間違いやすいからその方法はやらないでくれ。」と言われてしまいました。
結局は、全て手入力することになりました。
私の中では、失敗はしたけれど、それに対する対応策を立てることができたのだから良いではないかという思いが残りました。

でも、これが私にとって大きな気づきでもありました。
それは、失敗してもそれに対して対策を立て次に失敗しない仕組みを作ることが大事であるということ。
それからは、失敗した後に「次は注意してやろう。」ではなく、
具体的にどうやったら間違えない仕組みを作れるかを考えるようになれたんです。